2011-01-01から1年間の記事一覧

地域レベルの蓄電(1)

再生可能エネルギーで発電すると、時間的変動が大きく、太陽光発電は昼間だけ、風力発電は風が吹いている時だけ(夜が多い)、ということになり、なかなかベースロードにはならない。 夏の午後の暑い時のエアコン需要には太陽光発電は確かにフィットし、ピー…

LED電球の力率

日本のメーカーのLED電球の力率がどれ位か、各社のウエブを色々調べてみましたが、調べた限りではパナソニックも東芝もシャープもウエブサイトには載せていませんでした。多分、大分悪いのでしょうかねぇ。もう少し調べてみます。 外国のメーカーはどうかと…

大事な電力ファクター(力率)

交流電力を使う場合、あまり意識しない隠れたファクターとして「力率(りきりつ)」というものがある。英語で言うと「Power Factor」である。 これは何かと言うと、wikipediaでは、 力率は、交流電力の効率に関して定義された値であり、皮相電力に対する有効…

太陽光発電パネル開発ベンチャー企業「Suniva社」

アメリカに本社のある太陽光発電パネルメーカーのなかで、「First Solar社」とかの大手は、発電効率はそのままに(9%~11%ぐらい)ひたすら原価低減(ワットあたり)に走っているが、ベンチャー企業のなかでは発電効率向上に力を注いでいる所が多い。 例えば、ベ…

太陽光パネルのモジュール生産性の向上(自動vs人手)

昨日取り上げた「Solar Industry誌」でもう一つ面白いと思った記事は「自動化によるモジュール生産性の向上(Further Automation, Improved Encapsulants Re-Shape Module Assembly)」。 モジュールは、1枚あたり200ワット程度の発電能力を持つが、大体下記…

太陽光発電の話題

右は「Solar Industry」という太陽光発電関連の業界誌の4月号の表紙である。アナログ人間の筆者は、電子マガジンより、こういう「紙」の雑誌の方がはるかに落ち着く。毎月タダで送ってくれる。全部で62ページで、半分以上広告なのだが、広告や記事を拾い読み…

ナトリウムランプ

日本のトンネル等で見かける黄色い光のナトリウムランプは、アメリカやヨーロッパでは非常にポピュラー。Mountain Viewの我が家の廻りの街灯も、ほとんどすべて黄色い光をあやしげに放っている。 ナトリウムランプは、ナトリウム蒸気の放電発光を利用した放…

AC→DC回路を一ヶ所にまとめよう

省エネをはかる際に、オフィスで一番電気を使っているのは冷暖房であろう。季節性はあるが。 次が、照明では無いかと思う。オフィスによってはコンピュータやサーバーの消費する電力の方が多いかもしれない。 照明に関しては、やはり今の蛍光灯を、直管型LED…

アメリカに於けるLED電球の値段

先日、シリコンバレーのホームセンター(Home Depot, Orchard Supply Hardware)に行った折に、LED電球がどれ位の値段で売られているか見て来ました。少し見づらいですが、クリックすると拡大します。 これはPhilips製。明るさは分かりませんが、24.97ドル。 …

LED照明用の電源回路はどこに置く

4日前に書いた台湾の道路用照明も、電源回路(AC→DC)は照明器具の外に置く様に設計されている。 このLED照明の寿命は50,000時間なので、毎日12時間点灯したとして、50,000÷12÷365=11.4年となる。しかし電解コンデンサーの寿命はそこまで保たないこともあるの…

直管型LED照明器具を考える

普通の白熱電球がLED電球に置き換わるのは、2012年位から本格化しだすのではと思う。LED電球の値段はまだまだ高いものの、40ワット置き換えモデルでは2,000円を切る様になって来た。電気代が1/10とかになるので、1〜2年で元が取れる。 ただ、オフィス等で何…

日経ビジネスオンライン: 代替エネルギーによる発電も“巨人の国”流 by 海部美知さん

友人でコンサルタントの海部美知さんが日経ビジネスオンラインに書くコラムに、私と相棒の阪口さんのインタビュー記事が出ました。彼女は普段は通信・IT業界なのだが、大震災に続く福島原発の問題などで「原発に変わるエネルギーは?」と考えはじめ、今回の…

中国の第12次5カ年(LED産業育成)

今年3月に採択された中国の第12次5カ年(2011~2015)計画では、下記の目標が定められた。 半導体照明(LED)産業の生産額の年平均成長率を30%前後とする 関連製品の市場シェアを 機能性照明で20% 液晶バックライトで50%以上 景観装飾などで70%以上 自主創新能力…

LED照明の寿命

確かに、LED照明は白熱電球や蛍光灯に比べて寿命が長いが、設計に気をつけなければ寿命は一気に短くなってしまう。 例えば、 LEDが発光するのは「P型半導体」と「N型半導体」の接合面(Junction)であるが、この接合面が高温になる。半導体であるため、接合面…

中国に於けるLED街灯

中国では、LED照明関連ビジネスで「十城万盞」と呼ばれる補助金政策が進められている。 「十城万盞」は、 LED照明のテストモデル都市での導入による内需の喚起で技術面の進歩も狙っている。 LED照明のモデル都市プロジェクトとして1…

街灯の省電力化

街灯(Street Light)もかなり電気を食う。San Joseには、65,000の街灯がある。今の街灯はHPS(High Pressure Sodium Light)という黄色のナトリウム光源を使うケースが多いが、1灯あたり200W ~ 500W程度の消費電力。 仮に平均を250Wとすると、250W x 65,000 …

CFL vs LED電球

このCFL(Compact Fluorescent Light)は、19Wの消費電力で1,250ルーメンということなので、発光効率は66ルーメン/W。 最近のLED電球の「電球色(Warm White)」の「ルーメン/W」は大体60~70。「昼光色(Cool White)」なら70~80。 ところで、パナソニックが今年3…

電球型蛍光灯(買って来ました)

はい、約束通り1個20セントのCFL(Compact Fluorescent Light)を買って来ました。 下の写真がラベルの拡大ですが、なんとPG&E(北カリフォルニアの大手の電力会社)が補助金を出しているので安いのですね。 19Wの消費電力で白熱電球75Wと同じ明るさだと言って…

電球型蛍光灯(CFL)

とにかく、ありとあらゆる所で、電力の消費量を減らさなければいけない。 とくに照明は、電力消費の大きな割合を占める。このため白熱電球は各国で順次禁止される予定である。日本も2012年で国内での白熱電球の生産と販売がストップする。(特殊な用途を…

お見舞い

この度の東北関東大震災で被災された皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。また被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。 安藤千春 阪口幸雄

中国の太陽光パネル生産メーカーのYingli社

中国の太陽光パネルメーカーのYingli社の昨年(2010年)の売上です。 2010年のグロスプロフィットが202.7Mドルに達し、グロスマージン比率が32.9%とのこと。 2010年Q4の太陽光パネルモジュールの出荷が、4半期比較で21.6%上昇。 2010年の売上総額は1,893.9Mド…

太陽光発電建設予定地のそばにある原子力発電所

昨日のアリゾナ州フェニックスの大型太陽光発電プラントの話から脱線します。 今回の発電所の建設予定地の地図(右に再掲:Sempra Generation社のサイトにあるオリジナルはこちら)を見ていると、右上にNuclear Generation Station(原子力発電所)がありま…

700メガワットの太陽光発電施設

アリゾナ州のフェニックスの近くで建設計画中の大型太陽光発電プラントの話題です。 最終的に700メガワットの電力を発電することになっているが、まずは150メガワット(それでも凄い)。電源開発会社はSempra Generationという中堅の会社。いわゆるIPP(Indep…

スターリングエンジン利用の太陽熱発電が頓挫

しばらく前に書いた、スターリングエンジンを用いて発電する太陽熱発電施設(Imperial Valley Solar)が残念ながら頓挫してしまいました。 理由は色々あるようですが、やはり資金を集められなかった模様。集められなかったのは、太陽熱発電の他方式(タワー方…

アメリカの一般家庭に於ける電力消費量

アメリカの一般家庭に於ける電力消費量を州毎にグラフにしてみました。 全米平均は920KWh/月。 筆者の住んでいるカリフォルニア州の平均は587KWh/月。(意外に少ないね。因に我が家の1ヶ月の使用量は300KWh/月程度。テレビもまったく見ないし、電子レンジも…

クリーンテック・コンサルタントはきれい事ばかりじゃない!

はいはい。「クリーンテック」というときれいな技術で、地球のためにもなるし、かっこいい、と思っていたのが甘かった。昨日は午後中ほとんど、「日本の廃棄物処理」市場を調べていました。「廃棄物」と言えばまだかっこいいのだが、目的は「し尿処理の方法…

Greentech Mediaの"Networked Solar", ニュージャージー州から中継

1月25日・26日(今日と明日)Networked Solarという、主に大規模太陽発電関連の会議が米国東海岸、ニュージャージー州であります。出席できない方のために…(私もできないのですが…)中継をウェブ上で見られるようです。こちらからhttp://www.greentechmedia…

テックビレッジコラム:米国電気自動車事情

CQ出版の「テックビレッジ」に「米国電気自動車事情、いよいよ普及か?」と言うタイトルでコラムが掲載されました。http://www.kumikomi.net/archives/2011/01/co04cl04.phpby 阪口

過去10年間の燃料価格の推移

昨日と同じく、EIA(U.S.-Energy Information Administration)の数字をもとに、米国に於ける過去10年間の燃料価格をエクセルに入れて推移を見てみました。単位は100万BTUあたりの米ドル。 幾つか気がつく事。 石炭って本当に安い。かつ安定している。 これ…

1996年から2010年までの各方式による発電量(全米)

昨日のEIA(U.S.-Energy Information Administration)の数字をもとに、エクセルでもう少し遊んでみました。 1996年から2010年までの各方式による発電量を棒グラフにしました。2010年は、10月までの発電量を12/10倍しています。 改めて、景気が後退した2009年…