発電・エネルギー・電池

ソラーパネルは買い取りかリースが主流か?

再生可能エネルギーの全量買取制度開始に向けて、日本でも太陽光発電が加速しそうな気配です。今まで、初期導入費用の敷居が高かったため導入に躊躇していた層向けに、リース契約などの初期コストがかからない導入方法、また「屋根貸し」で事業者は高値で売…

日本に於ける発電コスト試算結果

今朝の日本の新聞に、政府の発表した発電コストの試算結果が出ていたが、なかなか面白いので紹介。 原子力 2004年 : 5.4円/KWh 2010年 : 最低8.9円/KWh 2030年 : 最低8.9円/KWh 石炭火力 2004年 : 5.7円/KWh 2010年 : 9.5~9.7円/KWh 2030年 : 10.…

再生エネルギー法を英文で説明したい方へ

こちらの記事がとてもよくまとまっています。Japan Feed-in Tariff Policy Becomes Law友達でAcumen Capitalの川和まりさんから紹介していただきました。

Nanosolar社

お金は一杯集めたが、今ひとつ調子が悪くて、CEOを変えたりして苦労しているCIGS (Cu, In, Ga, Se) 系の太陽パネルメーカーの「Nanosolar社」。 最近名前を聞かないが、ここのCEOに、GreenTech Mediaがインタビューしているので簡単に紹介します。(右の写真…

SunPower社がフランスの石油・ガス大手の傘下に??

フランスの石油・ガス産業の大手の「TOTAL社」が、アメリカに本社の在る太陽光発電メーカーの「SunPower社」の株式の60%を買うかもしれないという話題。 SunPower社の概要は下記の通り 1985年設立の比較的古い会社 本社はSan Joseにある 単結晶シリコンを用…

我が家の3月分の電気代は$16.55なり

我が家(阪口家)が契約しているPG&E(Pacific Gas & Electric) から3月分の電気代とガス代の請求が来ました。参考に公開します。 Baseline Quantity : 403kWh 403kWhまでが基本料率(Baseline)で、この量を超えるとkWhあたりの単価が跳ね上がる Baseline Usa…

地域レベルの蓄電(2)

昨日のブログで、 値段は、「1キロワット時が今は$1,200だが、$300から$400にするのが目標」との事。すなわち、もし$300になれば、「10メガワット時」で$300/kWh x 10,000kWh =$3,000,000となる。約3億円なり。 と書いたが、仮に「10メガワット時」の蓄電施…

地域レベルの蓄電(1)

再生可能エネルギーで発電すると、時間的変動が大きく、太陽光発電は昼間だけ、風力発電は風が吹いている時だけ(夜が多い)、ということになり、なかなかベースロードにはならない。 夏の午後の暑い時のエアコン需要には太陽光発電は確かにフィットし、ピー…

太陽光発電建設予定地のそばにある原子力発電所

昨日のアリゾナ州フェニックスの大型太陽光発電プラントの話から脱線します。 今回の発電所の建設予定地の地図(右に再掲:Sempra Generation社のサイトにあるオリジナルはこちら)を見ていると、右上にNuclear Generation Station(原子力発電所)がありま…

700メガワットの太陽光発電施設

アリゾナ州のフェニックスの近くで建設計画中の大型太陽光発電プラントの話題です。 最終的に700メガワットの電力を発電することになっているが、まずは150メガワット(それでも凄い)。電源開発会社はSempra Generationという中堅の会社。いわゆるIPP(Indep…

スターリングエンジン利用の太陽熱発電が頓挫

しばらく前に書いた、スターリングエンジンを用いて発電する太陽熱発電施設(Imperial Valley Solar)が残念ながら頓挫してしまいました。 理由は色々あるようですが、やはり資金を集められなかった模様。集められなかったのは、太陽熱発電の他方式(タワー方…

アメリカの一般家庭に於ける電力消費量

アメリカの一般家庭に於ける電力消費量を州毎にグラフにしてみました。 全米平均は920KWh/月。 筆者の住んでいるカリフォルニア州の平均は587KWh/月。(意外に少ないね。因に我が家の1ヶ月の使用量は300KWh/月程度。テレビもまったく見ないし、電子レンジも…

過去10年間の燃料価格の推移

昨日と同じく、EIA(U.S.-Energy Information Administration)の数字をもとに、米国に於ける過去10年間の燃料価格をエクセルに入れて推移を見てみました。単位は100万BTUあたりの米ドル。 幾つか気がつく事。 石炭って本当に安い。かつ安定している。 これ…

1996年から2010年までの各方式による発電量(全米)

昨日のEIA(U.S.-Energy Information Administration)の数字をもとに、エクセルでもう少し遊んでみました。 1996年から2010年までの各方式による発電量を棒グラフにしました。2010年は、10月までの発電量を12/10倍しています。 改めて、景気が後退した2009年…

2010年の米国に於ける発電量比率

2010年はアメリカにおけるクリーンテック関連で実に色々なことがありました。このブログでもなるべく追っかけようとしているのですが、あまりに色々なニュースがあり、とても全体を俯瞰出来るどころではありませんが、まあぼちぼち行きますね。 太陽熱発…

GEがデータセンターの省電力化をはかるベンチャーを買収

GE(General Electric)がデータセンターの省電力化をはかるベンチャー企業Lineage Power社を$520 Millionで買収とのこと。 Lineage Power社は、通常の120Vや240Vでは無く、高圧の電力を電力会社のグリッドより直接持って来て、AC→DC、DC→DC変換をうまく…

太陽熱発電のマーケット調査結果

Green Tech Media社が発表したCSP(Concentrated Solar Power:太陽熱発電)のマーケット調査結果を下図に紹介。 やはり、アメリカが11ギガワットと一番大きく、つぎがスペインの4.5ギガワット。 両国ともトラフ型が半数以上。アメリカはトラフ型が52…

First Solar社が、太陽を追尾するシステムメーカーを買収

太陽光発電パネルのトップメーカーのFirst Solar社が、太陽を追尾するシステム(トラッカー)の開発販売を行っているRayTracker社を買収したという話しです。元ネタはこちら。 RayTracker社はベンチャーキャピタル(Idealab社、The Quercus Trust社、Phoenix…

Tech Villageコラム (直流送電を前提としたインフラ整備)

CQ出版のTech Villageに「直流送電を前提としたインフラ整備の検討が進んでいる」と言うタイトルでコラムが掲載されました。http://www.kumikomi.net/archives/2010/12/co48cl03.php是非ご覧下さい。by 阪口

太陽光発電パネルの2011年の予想競争力

下図が、GSM Researchによる「太陽光発電パネルの2011年の予想競争力」の図です。オリジナルはこちらにありますので、拡大してみる場合は参照して下さい。 縦軸がワット当たりのモジュール単価、棒グラフの横幅が各社の年間生産量を示しています。 「ワット…

2010年の太陽光パネルの出荷は15ギガワット

GTM Researchによると、2010年の太陽光発電のインストール量は全世界で15ギガワットに達したもよう。ドイツだけで、2010年の1月〜6月の半年間に3.8ギガワットが新規に稼働したらしい。(元ネタは昨日と同じでこちら。) 2013年の1年間の新規インストール量予…

2010年/2013年の太陽光パネルの出荷予想

GTM Researchによる、2010年と2013年の太陽光発電パネルの出荷予想です。 ちょっと、「?」な所もありますが、そのまま出します。元ネタはこちら。シャープは使うテクノロジーによって、2ヶ所に分かれて出て来ます。 このリストは、発電量だけでなく、effic…

WALL-EとCdTe

香港のホテルで、On Demand Movieがタダだったので、2008年に一度見たPixar製作の「WALL-E」を久々に観た。筆者はこれまで数百本の映画を見ているが(飛行機の中が多い)、「WALL-E」は間違いなくベスト5に入る。もしまだ観ていない人がいたら、是非DVDを買…

アメリカに於ける再生可能エネルギー発電のTax Grant Programの延長が決定

延長を議会が承認しなければ今年末に切れ、再生可能エネルギーを用いた発電のスリーダウンになるだろうと言われていたTax Grant Programの延長が12月16日の夜にオバマ大統領がサインして決定しました。 このTax Grant Programはもともとブッシュ政権が始めた…

LED照明を直流で点灯させるには

LEDは直流(DC)で動くので、コンセントから来ている交流(AC)をあの小さなソケットの中で「AC→DC変換」しなければいけない。ここでロスが起きるのでエネルギーが勿体ないし、ノイズの発生源になったりする。変換ロスは熱になり、その熱を逃がす為にまた放…

Tech Villageにコラム掲載

「トーマス・エジソン vs. ニコラ・テスラ,130年後の決着」という仰々しいタイトルで(編集部が付けた)、Tech Villageにコラムが載りました。是非、ご覧下さいませ。 by 阪口

無駄になるエネルギー(3) →熱の利用を考える

考えてみると、熱を仲介物にしたのが悪いのでは無く、燃料を火で燃やした結果できた「熱」を運動エネルギーなり電気エネルギーなりに変える際の効率があまりに悪いのだろう。 「燃料(例えば薪)」はそのままでは、車を動かす役に立たないから、これを一度「…

無駄になるエネルギー(2) → 火の利用を考える

昨日の続きです。 人間が偶発的にせよ火を手に入れて、暖をとったり、灯りにしたり、生肉を焼いたり、野獣から身を守ったり、道具に使ったりしていたのは百数十万年前かららしい。 何らかの燃料(枯れ枝なのか、松やになのか、獣脂なのか)が、火による急速…

John Deere社、風力発電ビジネスをExelon Corp社に売却

右の写真はJohn Deere社という、アメリカでは農業用の機械の会社として有名な会社のロゴです。この会社は、1837年にMr. John Deereが設立して、その後一貫してトラクターとかコンバインとか芝刈り機とか雪かき機械とかを作って来ています。2008年はFortu…

アメリカの風力発電

再び、アメリカの風力発電の話題です。 AWEA (American Wind Energy Association)の数字によると、米国の風力発電量は2009年は非常に伸びて、10,000メガワットの新規発電量となったようで、これは240万(2.4M)世帯分の新規電力だそうです。 しか…