Toxic Assets

Toxic Assets(不良資産)は多分、今回のサブプライム不況で初めて(少なくとも頻繁に使われるのは初めて)米国のメディアに登場した言葉ではないかと思います。以前はBad LoanだのBad Assetsという言い回しだったけれど、Toxic Assetsは直訳では「毒物的資産」だからすごいですね。ただの不良債権より、金融工学を駆使してパッケージしなおしたりして、表から見たらどのくらい危ないのか分からなくなってる、という感覚も入っているようです。

この言葉を見るたびに、なんかその名の通り、毒々しい言い方だな、と思うのです。今回のサブプライム危機で、ローンの返済に困った人が一方的に「銀行屋がだましたから…」というのは、個人的には余り同情しないのだけれど(常識的に考えたら返せないのに借りるほうも借りる方よね・・・と思うので)、でもローンを帰せなくて家を立ち退きになって、その自分のローンをニュースを見るたびに「毒物資産」ってよばれているのはいったい、どんな気がするのだろう、と、これは考えると気の毒だなあ、と思うわけ。

Economistにのっていた政府による、銀行の不良資産の追加買取政策の記事も、見出しは"America's Toxic-Asset plan" となっておりました。