カリフォルニアの景気はそんなに悪いのか?

ちょっと前に東京の友人Kさんから、日本のニューズウィークに「カリフォルニアの景気が極めて悪い」という記事があり、ほんとのところはどうなのか、ときかれました。

日本版ニューズウィークに、「誰が黄金の州を殺した?10%の失業率で全米で最悪。」との2ページ記事が。NYCより悪いってわけ?そんな近況も、住んでいるChakoが書いてくれると米国外在住者には嬉しいのですが。お願いできますか? Chakoのブログ読んでいる限り、全て順調って無意識の思い込んでいたので、ギョッとしました、この記事に。

実はやはり、ニューヨークの友人からも「カリフォルニア、大変なんだって?」と訊かれたばかり。

もちろんローンが払えなくて家を手放したり、レイオフになったりした当事者だたらさぞ大変だろうから「そんなこともないよ」というのもはばかられて、「そーなのかなー、大変なのかなー・・・」と、実は余り実感がないまま書けないでいたのだけど・・・

やっぱりやっぱり、「ほんとに、すごくすごく大変だ」という実感は、どうしてもわいてこないのです。

まず、「大変だ」の記事の引き金は多分、失業率が10%になったことだと思うけど、「平常時」でもカリフォルニアの失業率は6%。それが10%にはると確かに66%アップで、それは大変だけど逆に「就業してる人の率」からいくと94%の人が働いてたのが、90%になった。これは4.3%下がったわけで、これで「みんな失業だ!」と実感が出るほどではないのではないかな。

あとですね、特にシリコンバレー周辺のホワイトカラー層は、実は平常時でも結構「潜在部分的失業者」が多いのです。ベンチャーやハイテク企業の就業人口はしょっちゅう転職したりレイオフになったり会社がつぶれたり、で、その間遊んでたり次の計画を練ったりコンサルタントしたり、といろいろなことしてる浮遊労働人口が(統計は知らないけど)結構いるのです。かくいう私メも、プロジェクトが入ってないとき(マーケティング活動中時)などは失業手当はもらってないものの、まあ半分潜在失業中、ともいえるわけ。だからそういう浮動労働人口は、しばらく職がないときでも何とかやってけるような、生活設計をしてるケースも多いわけです。この辺が第一に(少なくともホワイトカラーの中の生活者としてしては)、「すごい不況だ」っていう実感がない理由じゃないかな。