Noといえないのは日本人だけじゃない

以前確か、「Noといえる日本」(だっけか?)という本があったと思うけど、英語圏でのコミュニケーションで日本人が「ノー」というのが下手だ、というのは通説でもまた、ある意味で真実でもあります。特に、日本語の「ハイ」がつい、「イエス」に置き換えら得るような教科書で英語を学んできたのだからなおさら始末に困る(自分でも。)「ハイ」は、「え、まあ、きいてますよ」くらいの意味で、英語の「そー、オタクの言ってることは全く正しい!」という意味のイエスとはまるっきり、違うのですから。

でも先日、4歳の娘とだんなの会話を聞いていて、うーん、ノーって言うのが下手なのは特に日本人の特技では必ずしもないんじゃないかな、と思った。

ダンナ  「(出来上がったパズルを見て)Did you figure it out by yourself (一人でできたの)?」
娘  「Yes」

ちなみにパズルは私がほとんどやったので、正確には上記の「Yes」はウソ。でもこの幼児の答えを聞いて、ははあ、人類はおそらく、「よくわかんないときはとりあえずハイ、か、イエスという」というのが自然な発達段階ではないだろうか、と思ったわけ。上記の例では多分、「figure it out」というのが良くわかんなかったので、とりあえずイエスの方がかっこいいかな、と、娘は思ったんではないだろうか。

とすれば、英語圏の人、特に多分「イエス」が「ノー」より頻度が少ないアメリカ人は、よっぽど「ノー」の訓練をして育つのだろうか。

ちなみに義務教育の英語で育ち、米国に住んでン十年の経験から言いますと、ワーッとまくし立てられて訊かれて、よくわかんないときの一番の対処法はとにかく、まず大きく息を吸って話の「間」を取り(このとき、下手に”Well..."とかの余計な間投詞を入れない方がよろし・・・ 「間」があると相手は重要なこと考えてると思って注目します)、何を聞かれたのか考え、それでもわかんなかったら "Excuse me" とか "Say it again?"とか聞き返すのがよろし。何も恥ずかしいことはないです。こっちがあんた達に便利なように英語でしゃべってあげてるんだからね、早口すぎるほうが悪いのよ、位に思っていたほうがなおさらよろし。