生活費リスクヘッジとしての投資

うちのオヤの世代なんかは(失礼しました、皆さんの...ではなくて特にお金・投資オンチのうちのオヤのことですが...)、いまだ、お金をためておくには銀行預金が一番安全、株式投資はリスクがあるから投機的にやること、と思ってる方が多いんじゃないでしょうか。でも、長期的に見れば「元本保証」だから「リスクがない」わけではないですよね。特にこう急激に物価が上がって、銀行預金のほうはほとんど利息がゼロに近ければ(日本ほど低金利ではないが、米国もこのところFRBの利下げ続きで、マネーマーケット口座でも利率が1%台が多くなってます)、「安全」だと思って30年たって、退職資金と思ったらお金がまったく目減りして...なんてことも冗談ではないかもしれない。(例えば今貯金が100万円あっても、利率がゼロでインフレが年4%とすると、30年たったら現在の30万円ちょっとの価値しかなくなります。)

投資運用・FPなどの世界ではもちろん、株式投資はインフレのヘッジとしての効果が高いというのは常識だけれど、シロウトには「ヘッジ」と聞いただけで「ヘッジファンド」との連想で「これも、危ない投機的なことなんじゃないか」と思ってしまう(これは米国人でも、です。うちのテーシュもそう。)でもヘッジはもともとリスクを軽減する為にするのであって、「ヘッジファンド」は、実はたいていのところはヘッジじゃなくて投機してるからリスクも高いんですね。

で、本題に戻って...株式全体でインフレの資産ヘッジをする以外に、左近はETFの発達で、特に値上がりの激しい品物に焦点を当てて生活費ヘッジ、なんてのもできそう。特に今年の値上がり、といえばガソリンですが、特に米国の大部分の地方ではガソリン高だから、「車に乗らない」ってわけにはいかない。そこで、ざっと今年中に使うガソリンの費用を見越して、その分、原油ETF(シンボルはOIL)を購入しておいたらどうだろうか。昨年6月末にガロンあたり3ドルちょっとだったカリフォルニアのガソリン価格は、1年後の今は4.5ドルを超えている。(出所はこちら)でも、ETFのOILは昨年7月はじめの39.29ドルから現在の86.56ドルと2倍以上になっているから、ガソリンの値上がりによってお財布の痛い分、投資リターンが十分穴埋めしてくれたわけです。商品先物としての原油への投資、だとちょっとしり込みしてしまう私でも、ETFは極めて簡単。(ただし現在の原油価格は「もうそろそろ頂点」という見方も多数出ているので、マクロの予測が苦手な私としては、これからOILのETFで儲けようという戦略をすすめてるわけではありません。念のため・・・)
(ETF: OIL)