Greentech Mediaによるメガソーラープロジェクト・リスクのセミナー

昨日のブログで予告した、メガソーラー当事者向けのリスク回避のセミナー、参加しました。これは自分のメモ代わり。

メガソーラー・プロジェクトリスクの種類

施設建設
O&M
技術リスク
日射・環境が予想どおりでない可能性
代替の可能性(メーカーが倒産などの場合、他のモジュールで代替できるか)

Greentech Media プレゼンより

上記のうち、「技術リスク」以外はSI業者が主に担当する部分ですが、今日のセミナーで特に注力していたのはモジュールの品質のリスク。なぜかというと、中国製との競合などによりモジュール価格は下がり、原材料費ギリギリにまでなっている。そこでメーカーによっては工程上の手抜き、品質を落とすことなどで対応しているケースもある。

特に、メーカーのブランドが知られていてもセルは他の安いベンダーから購入している、等の極端な例も。

(セルはソーラーパネルの命ですので、粗悪なセルから良いパネルはできません…)

モジュール品質リスクのうち、技術リスクは「Bankability*リスク」とも呼ばれる

Bankabilityっていうのはメガソーラー発電所などのプロジェクトに銀行融資がつくだけの信用力があるかということ。

モジュールのパフォーマンス信頼性は、第三者テスト機関によって独立したテストをされることが必要

(今までは日本のパネル設置には大手日本企業のものが使われ、企業による保証そのものが信頼されていたのでこういった第三者機関による独立テストのニーズはあまりなかった。でも、投資家が参加するメガソーラー事業で、リターンを高めるため安い外国製パネルを使うとなるとと話は別。)

IECやULによる信頼性テストは「最低限」とみなすべき

保証: 年数、保証内容の他に、誰が保証しているのか(親会社かソーラー子会社か)が重要


モジュール欠陥の種類: 

デザインの欠陥
QC
素材・材質の問題
はんだ付け部分の欠陥(10年も持たない製品)



信頼性テストは理論的に長期間の使用による劣化を、人工的に実現。その結果は米国NRELの長期フィールドデータと比較。

一般的にプロジェクトでの劣化は年率0.7%を想定するが、実際は下記のように開きがある。



目についた用語集:

LID Data (light induced degradation)
RDT (reliability demonstration testing) 信頼性テスト
PID resistant(potential induced degradation)