またまた風力発電

Chakoando2009-04-16

数日前に風力発電はコスト競争力としては最も有望視されているが景観を損なう為住民運動との調整が難しい、というエントリを書きましたが、今日はたまたま、どこを見ても「風力発電」が目に付く日でした。

まず今日来た「フォーブス」の最新号(4月27日号)、テーマは「世界の最優良企業」という特集ですがその表紙を飾ったのはデンマーク風力発電タービンのメーカー、Vestas Wind Systems。カーター政権のころに米国に進出、その後ガソリンの値下がりや米国政府の補助金制度の打ち切りなどで一度は倒産に追い込まれたが、ここ1年ほどの米国での急激な風力発電建設ブームの追い風を受けているとのこと。

次に日経ビジネス「オバマノミクスに帆を張る「日の丸技術」」の筆頭に、世界的には風力が主流に、とあります。

 CO2排出量がゼロということもあり、注目されている再生可能エネルギー。世界的には、現時点で主力となっているのは風力発電だ。「発電効率が高く、総発電量を見ても圧倒的に多い」

風力発電の、短期的に見た一番の強みはコスト。再生可能エネルギーの中で既存の発電とほぼ互角にコストで太刀打ちできる唯一のもので、例えば米国ではキロワットあたり風力発電でのコストは9セントですが、現在税控除の割引が2セント分あり、ネットでのコスト7セントは、火力発電による電力コスト8戦とより安い。また税額得点がなくてもほぼ、コスト的に近づいている。エネルギー省によれば米国での風力発電の割合は2030年までに20%まで上ることが見込まれ、これは現在の原子力発電に匹敵するとのことです。

ベンチャーに目を向けると先週1週間はまさに「風力の週」だったようで、Cleantech Groupによればこの週だけで風力ベンチャーへの投資が5件、英国風力エネルギー協会による$5百万、風車のブレードの氷結を探知する技術のIGUS ITS の買収、住宅向け小型風力発電システムのSouthwest Wind Powerによる$10百万の調達、などがありました。