原発に替わるエネルギーは?

この2ヶ月ほど、「原発に替わるエネルギー源が必要」なんていう議論はもう目にタコ(あ、じゃなかった、耳にタコね。でも聞いているんじゃなくて読んでいる場合は目には何がつくんだろう…)ができるほどあるかも知れないが、でも日本発の記事を見ていると「でも、やっぱり無理だから所詮は、ちょっと変えて現状維持に落ち着くんじゃないか」、という結論が多いような気がする。

もちろん、日本のように電力の14%*1原発に頼っている国が急に原発をやめて代替エネルギーにかえられるか、というとそうではないのだがこの「急に」というところがミソで、何も数十年かけて作ってきた発電を「急に」変えなければすべてダメ、というわけではない。

私の尊敬するAmory Lovins氏の原発に関する寄稿では、既に再生可能エネルギーコージェネで世界的にはエネルギーの18%、となっています。ついでに言うと氏の寄稿の要旨は原発はコスト高で政府の多大な補助金にぶら下がらなければ成り立たない、そのお金を、再生可能エネルギーに行くところからとっているので温暖化防止に関してはむしろマイナスである、というところ。「コスト高」の証拠に、太陽発電などのプロジェクトはベンチャー投資などの資金がつくが、原発はビジネスモデルが成り立たないから一銭も資がついていないではないか、というわけです。

元ネタはこちら。

太陽光発電所だって大規模なものは2〜3年は準備にかかるのだが、この時間の半分以上は各種の認可とか、Utility会社との買い取り交渉にかかっていて、実際に建てる時間はそれほどかからないようです。その辺、「環境破壊の可能性」といっても原発、ダム、火力発電なんかに比べれば空き地にパネルを並べるくらい、知れているのでアメリカではそこを突貫通過するのは難しいが、日本だったら「非常事態だ」といってここの認可や交渉、買い取りの部分を政府の保証などですっ飛ばしてしまえばいいのに、とすら思います。

by 安藤

*1:この数字は確かかな?「環境ビジネスの動向とからくりが世〜桑刈る本」によると2007年に10%、とあるが