風力発電シンポジウム

明日よりアリゾナ/フェニックスで開催されるAWEA(America Wind Energy Association)主催のシンポジウムに出席します。
Key Note Speakerは、元国務長官(U.S. Secretary of State)のColin Powell氏(右の写真)です。(因にPowell氏は、Fuel Cell開発のBloom Energy社の取締役とかもやっており、最近クリーンテックづいています。)
風力発電の新規稼働は、既報の様に今年になって大きく落ち込みましたが、それでも発電経費が他の再生可能エネルギーよりも安いので、アメリカに於ける主流の座を占めています。
風力発電のなかでは、小型の個人向け風力発電(5~10KW程度)と大型の発電所(Wind Farm:数十メガワット)の需要が多いです。小型の個人向け風力発電が増えたのは、政府による補助金のお陰ですが。
RPS(Renewable Portfolio Standard)で各Utilitiesは、再生可能エネルギからの発電を増やす様に義務づけられていますが、4週間前に出席したSPI(Solar Power International)でのパネルディスカッションでは、太陽光発電/太陽熱発電がこれからの主流になるだろうという議論が多かったです。まあ、Solar PowerのConferenceなので、割り引いて考える必要はありますが。
ただ、Utilities幹部のパネラー曰く、

  • Californiaの電力需要のピークは、各オフィスがクーラーを入れ、工場とかの稼働がピークになる午後の数時間である
  • PG&Eの夏の一番暑い時のピークが大体15ギガワット(原子力発電所15基分)
  • この時間帯は、太陽を使った電力発電ピークと重なる
  • すなわち、太陽光・熱で発電された電力は、そのまま需要され、蓄電の必要は無い
  • 風任せで予測のつかない風力発電よりも、太陽熱・光発電を増やしたい

ということで、これは確かに一理あります。「太陽熱・光発電は太陽任せ」と言っても、カリフォルニア州ネバダ州との間に広がっているMojave(モハーヴェ)砂漠は、まず間違いなく太陽が出ているので発電量の予測はつき易いですし。
by 阪口(@関空