CAES(Compressed Air Energy Starge:圧縮空気蓄電)

先週の水曜日にサンノゼのマリオットホテルで開かれたEnergy Storage Summitに顔を出して来ました。と言っても、Conferenceそのものは高すぎるので、Exhibitionだけです。
そこで、CAES(Compressed Air Energy Starge:圧縮空気蓄電)のメーカーが出展していたので、話を聞きました。

  • 社名はDresser-Randと言って、大型の発電機械とかを作っている会社(日本で言うと三菱重工みたいな感じ?)
  • 巨大コングロマリットのDresserグループの一員
  • 主要製品:centrifugal and reciprocating gas compressors, gas and steam turbines, gas expanders, and associated control panels—to the energy infrastructure markets. These products are used in oil and gas production, high-pressure field injection and oil recovery, gas liquefaction, gas transmission, refinery processes, natural gas processing, power generation, petrochemical production, general industry (including paper, steel, sugar, distributed power), and U.S. Navy applications.
  • 2009年の売上が$2,290M
  • 今のところCAESの実績は一件のみ
    • 1991年に稼働
    • アラバマ州のMcintoshにある
    • 110メガワットの電力を数時間貯蔵可能
    • Power Southという電力会社むけ
    • 石炭火力発電所の発電をオフピーク時に蓄電してピーク時に放電
  • 新規に設置する場合の機械のみのコストは$60M

ということでした。
風力発電太陽光発電の場合は、自然環境でばらつく電力発生量を平準化するニーズが多いですが、反対に火力発電所原子力発電所では、一度稼働を始めると同じ発電量がずっと続くので、ピーク/オフピークの電力発生量を調整できないのですね。(火力発電所の場合は、燃料投入をある程度コントロール出来ますが)
$60Mというのは機械の値段だけですが、オペレーションルームとか工事とかオペレーションコストとか色々入れると、1ワットあたりの蓄電費用は2ドルになるそうです。先日書いたDuke Energy社の20メガワットの蓄電が$43.6Mと言うのとあまり変わりませんね。それでも、110メガワットを数時間蓄電出来るのはすごいです。

by 阪口