大統領選: パイを増やすか仲良く分けるか

政治のことは詳しくないので書くつもりはなかったのだけどあと3日と迫って、こう毎日この話題ばかりだとつい・・・ といっても経済に関係ある話ですが、先日(先月号かな?)のMoneyという雑誌に、「今回の大統領選は経済的には極簡単に言うと、限られたパイをみんなでどうやって分けるか、というのが民主党オバマ(富裕層から税金でとって中間層以下を楽にしようという骨子)、パイ自体を成長によって大きくしよう、というのが共和党のマッケインよ〜」という解説があり、これ自体は共和党の「パイを成長」政策はレーガノミクスといわれたレーガン時代から、富裕層の負担を減らせばかれらの出費が下々まで来てみんなが成長でうるおうんだよ、という政策はブッシュ政権も引き継いでいたわけで、特に目新しいところも、深い洞察というわけでもない。

でもこれをみてちょっと考えたのは、一般に、「限られたパイを奪い合うか、パイ自体を大きくするか」といわれたら、全体が大きくなる方がいいじゃないか、と考えません?少なくとも現在までの米国の主流はそうだった。しかし、地球の温暖化、資源の限界と価格高騰(石油はずいぶん下がったけどね)、人口爆発問題などを突きつけられた今、米国や日本などの先進国などがこれ以上「成長、成長」といい続けるのは無理があるんじゃないだろうか。ここはちょっと、成長だけに目を向けず、地球資源の「軟着陸」もかんがえて、一方大企業の経営者は何百億円に匹敵する報酬を取り、一方低所得層は食糧を買うのも苦しい状態、という構造をそろそろ考えなきゃ、と思う人が今回の選挙では増えるのだろうか、とちょっと思った次第。もちろん・・・一般的にはそんなことより、テレビで見るオバマが堂々と落ち着いて、とにかくカッコイイ、というのがなんといってもプラスかもしれないけど、ね。

あ、私は…米国の市民権を選択してませんので亭主の不在投票を横で見てるだけです。